桜の宝庫ともいえる醍醐寺。早咲きの河津桜を皮切りに、枝垂れ桜、染井吉野、山桜、八重ザクラなど、境内に咲く桜の品種が多く、約3週間にかけて見頃が続きます。ただし、それぞれの桜で満開の時期が異なるため、1度の訪問ですべての桜の満開を鑑賞することは難しく、見たい桜の見頃時期に合わせて訪問することをおすすめします。年によって桜の開花時期が少しずつ異なりますが、見頃状況は醍醐寺の公式ホームページで確認できます。

醍醐寺で桜が見られるのは、無料エリアの参道と、拝観券が必要な三宝院、霊宝館、伽藍の3つのエリアです。醍醐寺には2016年と2020年の2度訪問しています。2016年は全体的に満開時期、2020年はやや見頃過ぎのタイミングで撮影。なお、2018年の台風の影響により、様変わりした桜がいくつもありました。

醍醐寺の参道は桜のトンネル

醍醐寺の境内への出入り口は、総門、黒門、南門、北門の4か所あります。この中で最も多くの観光客が利用する総門をくぐると、西大門(仁王門)へと続く桜馬場は両脇に桜が咲き誇っており、醍醐寺の境内に1歩入った瞬間から桜を楽しませてくれます。

醍醐寺 霊宝館前の石畳の参道 桜のトンネル

醍醐寺 霊宝館前の石畳の参道 桜のトンネル【撮影日:2020年4月4日】

参道で圧巻なのが、霊宝館へと向かうための石畳の参道を彩る、桜のトンネル。混雑時は撮影しにくいですが、これだけでも十分見応えがあります。この桜のトンネルは、南側の黒門まで続いており、つまりは醍醐寺に黒門から入れば、いきなりこの桜トンネルを目の当たりにすることになります。

醍醐寺 桜のトンネルで見つけたヒヨドリ

醍醐寺 桜のトンネルで見つけたヒヨドリ【撮影日:2020年4月4日】

霊宝館前の石畳の参道 桜のトンネルでは、偶然にもヒヨドリがお出迎え。

三宝院

三宝院と言えば、樹齢150年といわれる枝垂桜の「太閤しだれ桜」が有名ですが、訪問時は既に散っていたため、写真の記録が見当たりません。
醍醐寺 三宝院庭園 紅枝垂れ

醍醐寺 三宝院庭園 紅枝垂れ【撮影日:2020年4月4日】

桜に関しては、三宝院庭園へと続く門の向こう側に咲く紅枝垂れが唯一見頃でした。

霊宝館

霊宝館では樹齢180年の大木「醍醐深雪桜(醍醐大しだれ桜)」の他、40本以上の桜があり、醍醐寺では最も桜を堪能できるエリアです。

醍醐寺 霊宝館 樹齢100年を超えるソメイヨシノの巨木

醍醐寺 霊宝館 樹齢100年を超えるソメイヨシノの巨木【撮影日:2016年4月2日】

京都最大と称されるソメイヨシノの巨木。ソメイヨシノの寿命は60年と言われていますが、この巨木は樹齢100年を超える古木です。太い幹だけでも迫力充分。

醍醐寺 霊宝館 樹齢100年を超えるソメイヨシノの巨木

醍醐寺 霊宝館 樹齢100年を超えるソメイヨシノの巨木【撮影日:2016年4月2日】

ソメイヨシノの巨木を別角度からもう1枚。

醍醐寺 霊宝館 樹齢100年を超えるソメイヨシノの巨木(台風後)

醍醐寺 霊宝館 樹齢100年を超えるソメイヨシノの巨木【撮影日:2020年4月4日】

ただしこのソメイヨシノの巨木、2018年に台風被害を受け、枝が伐られており、再訪した時には随分と様変わりしてしまっていました。

醍醐寺 霊宝館 枝垂れ桜のアーチ

醍醐寺 霊宝館 枝垂れ桜のアーチ【撮影日:2016年4月2日】

枝垂れ桜のアーチ。

醍醐寺 霊宝館 醍醐深雪桜

醍醐寺 霊宝館 醍醐深雪桜【撮影日:2016年4月2日】

醍醐深雪桜は満開ではありませんでしたが、それでも迫力十分でした。醍醐深雪桜もこの後の台風の影響で枝が伐られ、少し小規模になっている模様です。

醍醐寺 霊宝館 八重桜

醍醐寺 霊宝館 八重桜【撮影日:2020年4月4日】

この八重桜も、台風被害を受けた後のよう。こちら方向に飛び出るような咲き具合は、逆にアートに見えます。

醍醐寺 霊宝館外周路の枝垂れ桜

醍醐寺 霊宝館外周路の枝垂れ桜【撮影日:2020年4月4日】

霊宝館外周路に覆いかぶさる枝垂れ桜。

醍醐寺 霊宝館外周路の枝垂れ桜

醍醐寺 霊宝館外周路の枝垂れ桜【撮影日:2020年4月4日】

満開の桜の下を散策出来ます。

伽藍

伽藍では国宝の金堂や五重塔、朱印所でもある観音堂や弁天堂などの歴史的建造物があり、桜の時期ならではの景色を楽しめます。

醍醐寺 西大門(仁王門)と桜

醍醐寺 西大門(仁王門)と桜【撮影日:2016年4月2日】

伽藍エリアの入り口、西大門(仁王門)と桜。

醍醐寺 伽藍 清瀧宮の前に咲く立派な桜

醍醐寺 伽藍 清瀧宮の前に咲く立派な桜【撮影日:2016年4月2日】

伽藍の参道を進み、最初に見えてくるのが重要文化財の清瀧宮と、その前に咲く立派な桜。

醍醐寺 伽藍 国宝の金堂と桜

醍醐寺 伽藍 国宝の金堂と桜【撮影日:2020年4月4日】

国宝の金堂では、脇に咲く桜を広角レンズで撮影。

醍醐寺 伽藍 国宝の金堂と桜吹雪

醍醐寺 伽藍 国宝の金堂と桜吹雪【撮影日:2020年4月4日】

金堂付近で撮影していると突風が吹き、桜吹雪が撮れました。

醍醐寺 伽藍 五重塔と桜

醍醐寺 伽藍 五重塔と桜【撮影日:2016年4月2日】

京都府下最古の建造物と言われ、国宝にも指定されている五重塔に到着。観光客が写真に写りこまないように、朝9時半頃に訪れましたが、このアングルからだと東に向かって撮影することになるため、逆光になってしまい五重塔に桜を入れて撮影するのがなかなか難しい。

醍醐寺 伽藍 五重塔と八重紅しだれ

醍醐寺 伽藍 五重塔と八重紅しだれ【撮影日:2020年4月4日】

撮影位置を変えて、北側から五重塔と八重紅しだれ。

醍醐寺 伽藍 五重塔と染井吉野

醍醐寺 伽藍 五重塔と染井吉野【撮影日:2020年4月4日】

五重塔の周囲は1周できますが、ソメイヨシノと撮るならこのアングルから。

醍醐寺 伽藍 観音堂と弁天池と桜

醍醐寺 伽藍 観音堂と弁天池と桜【撮影日:2016年4月2日】

最後に弁天堂へ向かいます。しかしこのあたりを彩る桜は、すでに散っていたため、太鼓橋付近から、観音堂と弁天池を撮影。弁天池には微かに桜が写り込んでますが、風があったためリフレクションにはならずでした。

醍醐寺へのアクセス

醍醐寺へのアクセスは、京都市営地下鉄東西線の醍醐駅2番出口から徒歩12分ほど。
醍醐駅からの歩く距離を省きたいなら、山科駅や京都駅、六地蔵駅等から出ている京阪バスで醍醐寺前バス停もしくは醍醐寺駐車場のバス停へ向かうという方法もあります。ただし、京阪バス利用の場合、特に桜の季節は醍醐寺周辺道路で渋滞が発生するため、地下鉄+徒歩の方が確実かと思います。
また、醍醐寺には有料駐車場がありますが、桜の時期は常に満車状態になるため、公共の交通機関利用がおすすめです。

ライトアップや早朝拝観も

醍醐寺では、夜間ライトアップや早朝拝観が事前予約制で実施されています。実施内容については年によって変わるため、醍醐寺公式のホームページにて要チェック。
2024年は霊宝館にて早朝時間外観桜プランが開催されています。誰も居ない写真を撮りたい人や、混雑を嫌う人にニーズがありそうですが、朝8時から9時の1時間のみで拝観料は通常の2倍の3,000円します。9時以降もそのまま通常拝観として滞在できそうですが、1度予約してしまったら返金されないので、見頃状況だけでなく天気を予想するのがなかなか難しい。雨や曇天も止むを得ないことを覚悟の上で申し込む必要があり、こればかりは運次第になりそうです。