和歌山県南紀白浜を観光する時に高確率で立ち寄って撮影している円月島。夕陽百選にも選ばれている国指定の景勝地です。円月島は長さ約130mの細長い岩の島で、岩の真ん中に直径9mほどの丸い岩穴(海食洞)があり、2つの岩がアーチで繋がったように見える巨大な奇形岩です。
しかし2005年以降、風や波の影響による岩の崩落が進んでいるとのことで、2012年6月~9月と、2014年6~11月の2度、補強工事が行われました。そこから7年ほどが経過していますが、2024年現在、円月島は景観を保っています。しかしここは台風の通り道でもありますし、いつ来るか分からない南海トラフ巨大地震が発生してしまうと、2024年元日に発生した能登半島地震の影響で崩落した見附島(軍艦島)のように、姿を変えてしまうかもしれません。行けるうちに行っておいた方が良さそうです。
この時は、円月島が上空の分厚い雲で覆われそうになるも、辛うじて晴れ間が残っているタイミングで撮影した不思議な1枚。円月島付近のみをトリミングすれば、この日は快晴だったと言うことができそうなぐらいです。
円月島の丸く空いた岩穴を夕日が通過、水平線に沈む瞬間
日中に青空バックや夕焼けに染まる円月島を撮影するなら、天気が晴れの日を狙えば良いですが、夕暮れ時、それも円月島の丸く空いた岩穴に夕日が沈む光景を狙いたいのなら、チャンスはそう多くはありません。円月島超しに見る夕日の沈む方角が、四国の陸地と重ならない時期を選んだ上で、日没直前まで水平線が雲で邪魔されない好天条件が必須になってきます。
何度か訪問し、夕方まで白浜観光をしていたこの日、ようやくチャンスが巡ってきそうだったので行ってみました。
時刻は17時27分。丸く空いた岩穴(海食洞)に夕日が沈む直前、太陽はこの位置にあります。ここから丸く空いた岩穴(海食洞)を目指して斜め右方向に日が落ちていきます。
時刻は17時34分。太陽は一旦円月島に隠れます。次に太陽が見えるのは、丸く空いた岩穴(海食洞)から出てくるはず。
時刻は17時46分。なかなか落ちてこない夕日を探していたら、水平線に沈むギリギリのタイミングで見つけることができました。
ちなみに画面を引くとこのような光景。目一杯、腕を伸ばして撮影してました。
円月島へのアクセス
円月島へのアクセスは、特に夕日の撮影を狙うなら、車やレンタカーが主な交通手段になります。
阪和自動車道の南紀田辺ICから車で約25分、紀勢自動車道(無料区間)の南紀白浜ICから車で約15分。
アドベンチャーワールドからは車で約15分、白良浜から車で約5分。レジャーや海水浴帰りにも立ち寄れます。
公共の交通機関を利用する場合、円月島の前をバス路線が走っていますが、本数がかなり限られる上、円月島最寄りの臨海バス停を出発する最終バスは17時41分。冬だと日没撮影に間に合いますが、夏だとまだ日が落ちていない時間に最終バスが出ちゃうことになります。とは言え、円月島から徒歩15分ほどの白浜バスセンターまで歩けば、白浜駅を経由して田辺駅まで向かうバスが19時頃まで出ています。